一面の緑に包まれたら、まずは深呼吸です。
スゥーーーーハァァ。
あぁ、山に来たんだと至福を感じるひと時ですが、その香りの正体を知ったのは最近でした。
香りの正体はフィトンチッド
一般(いっぱん)に、リフレッシュ効果(こうか)などの森林浴効果をもたらす森林のかおりをフィトンチッドといいます。
おもに樹木(じゅもく)が発散する揮発性(きはつせい)物質(ぶっしつ)で、そのおもな成分は、テルペン類とよばれる有機化合物です。本来は樹木が自分自身をまもるために発散するものですが、リフレッシュ、消臭(しょうしゅう)・脱臭(だっしゅう)、抗菌(こうきん)・防虫(ぼうちゅう)など人体やくらしに有益(ゆうえき)な効用(こうよう)が知られています。
参考
PHP研究所 森のふしぎな働き
引用:農林水産省
※こども相談への回答なので、フリガナ多めです(*´꒳`*)
山や森に漂う香りは、木々から発せられる特有のものだろう・・ということは理解していました。
日々の生活で、いつの間にかカチコチになった体がほどけて軽くなる。
そんな感覚を味わいたくて何度も足を運ぶのですが、実は人間以外の生き物には歓迎されないこともあるようなのです。
スポンサーリンク
防虫・消臭・抗菌
『本来は樹木が自分自身を守るために発散するもの』
自分達を攻撃する菌や虫などから身を守るために放つ香りが、人間にとっては癒し効果がある何て面白いですよね。
また森林では、大量に生き物が生死を繰り返しているというのに、歩いていてもそんな臭いは感じません。
本来なら、もっと強烈な臭いを放っていてもおかしくないはずなのに。
と言うことは、それらを感じさせないほどの脱臭成分も自ら放出しているということになります。
・・・何だか、つらつらと書いてしまいましたが、みなさんはきっとご存知ですよね。
私はつい最近まで知らなかったので、森の神秘だなぁと感心してしまいました(;'∀')
加工しても効果は持続
ヒノキの寿司下駄や、シソの葉で抗菌。
目にも爽やかで一石二鳥です。
フィトンチッドは自然界だけではなく、製品へ加工されても効果は持続されるので消臭・防虫・抗菌など私達の生活の中で幅広く活用されています。
森へ行かずに同様の効果が得られるのは嬉しいです。
『家を建てる時に、試しにひと部屋だけ壁と床材を変えたらラクになったよ』
以前、アトピーの症状に悩む友人から聞いたことがありました。
当時はそれ以上深くは考えなかったのですが、それこそフィトンチッドによる抗菌・防虫効果が最大限に働いたのかもしれません。
『どうせなら全部変えたら良かったのに』
と言うと、
『それはお金かかり過ぎで無理!』
とのことでした。
おわりに
昨年ロープウェイで低山へ登った時にも、微かにフィトンチッドを感じました。
友人『自然の匂いがするね♪』
私『いい匂いだよね~山に行くと毎回するよ』
友人『え!毎回???』
驚いた様子で私を凝視する友人。
ハイキングに誘っても渋い顔をされるのですが、少しは興味持ってくれたのかな(*´꒳`*)